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  • 2011年夏号

集合住宅での日本人と外国人との共存・共栄~どのようにコミュニケーションをとればよいか

近年は日本国内外で外国人を採用する日本人企業も増え、労働市場を日本に限定しないグローバル時代。法務省によると、日本で暮らす外国人の数は200万人以上とされ、日本の総人口の1.74%を占めています(平成22年版在留外国人統計 法務省調べ)。

3月11日に起こった東日本大震災後、帰国した外国人も多いといわれていますが、今なお日本に住み続けている外国人もたくさんいます。今回は、集合住宅 での住まい方について、「どのようにすれば日本人と外国人は共存できるか」を解説してまいります。

●マンションの隣人は外国人

今や外国人は、とても身近な人 たちになりました。あらゆる場面で日常的に出会いますし、公共施設や交通機関を利用すると多言語の案内表記をよく目にします。都心の百貨店や家電量販店では、外国語の店内放送が当たり前になりました。

東京23区内には35万人の外国人がいますが、その中でも外国人が多い新宿区には、110カ国以上の国からやってきた人々が生活しています。既に区民の9人に1人が外国人という状況です。ここまで外国人が多くない地域でも、マンションの隣人が外国人というのは一般的な現象になっています。

ところで「外国人」というと、どのような人をイメージしますか。日本企業でも多くの外国人が働いていますし、経営者が外国人という会社も少なくありません。製造業や食品加工業で働く労働者や、介護施設で高齢者の世話をするヘルパーなど、私たちの生活を支えるさまざまな仕事に従事し、外国人は日本社会を支える一員になっています。

●外国人は住まい探しで一苦労

外国人が日本で生活する上で、苦労するのが住まい探しです。高齢者が部屋を借りられないという話はよく耳にしますが、国土交通省の資料によると、実は「外国人不可」という家主が一番多いのです。その理由は、日本語が通じないのではないか、生活習慣の違いからトラブルが起きるのではないか、トラブルが発生したときに誰に相談したらよいのか心配…という不安があるからです。このような不安は、外国人が入居すると聞いてマンション管理組合が抱く心配と共通するのではないでしょうか。

まず言葉の問題ですが、まちの不動産店へ行って自分で部屋を借りることができる外国人ならば、日本語で日常会話ができると考えてよいでしょう。次にトラブルですが、私がかかわっている「NPO法人かながわ外国人すまいサポートセンター」では、不動産業者や家主に対して、入居時に契約内容や生活ルールをきちんと外国人に伝えるようにアドバイスしています。そうすれば、入居後に大きなトラブルが発生することはほとんどありません。

来日したばかりの外国人は別として、既に日本で生活経験がある人ならば、一般的な生活ルールやマナーは身につけているからです。

外国人は部屋探しで苦労しています。ですから入居できたならば、新しい環境で日々穏やかに暮らしたいという思いは、日本人と変わらないと思います。 民間賃貸住宅における入居制限