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  • 2014.10.01掲載

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マンション生活のお付き合い 賃貸マンションとの違い・分譲マンションの近所付き合い

夢の分譲マンション購入後、入居前は楽しいマンションライフへの想像と同時に、いろいろな不安もありませんか? 分譲の場合は、1棟の建物の中で大勢の人たちが共同生活を営むため、戸建住宅とは違う生活上のルールがあります。
「入居前のイメージと違う!」と後悔しないためにも、分譲マンションの基礎的な管理方法について知っておきましょう。事前に習得しておけば、不安が解消され、充実したマンション生活につながります。
そこで第1回は、引越し1日目から役立つ近所付き合いの方法や自治会の仕組み、管理組合について解説します。

◆賃貸マンションとの違い

賃貸マンションの所有者は、一般的に1人の場合が多く、建物や土地、設備の維持管理もその所有者の責任において実施します。一方、分譲マンションは、1棟の建物に複数の住戸があり、複数の区分所有者(マンションの各住戸の所有者)がいます。

マンションは、エントランスホールから各住戸までには廊下や階段等があり、それらのすべてを構成して1つの建物が出来上がっており、「専有部分」と「共用部分」に分けられます。専有部分は、マンションの中の各部屋に該当する場所を指し、区分所有者が専用で使用する部分です。これに対して「共用部分」は、専有部分以外のすべての建物、設備、附属施設などを指し、例えばエレベーターや階段、廊下、エントランス、屋上などが該当します。敷地についても、賃貸マンションでは貸主が全体を所有しているのに対し、分譲マンションは一般的には区分所有者全員の共有関係(借地を除く)にあります。

分譲マンションを購入するということは、専有部分だけではなく、共用部分も購入することになります。専有部分の修理などは各区分所有者の責任で行いますが、共用部分は区分所有者全員で共同管理しなければなりません(図表)。

図表:分譲マンションと賃貸マンション、戸建て住宅の違い
  建物の所有者 土地の所有者 維持管理
分譲
マンション
専有部分:
各区分所有者が所有
一般的には区分所有者全員の共有(借地を除く) 専有部分:
各区分所有者が行う
共用部分:
区分所有者全員(複数)で共有
共用部分:
管理組合で決定したことに基づき、区分所有者全員で行う
賃貸
マンション
一般的には単独所有 貸主(大家)が全体を所有 所有者の判断と負担で行う
戸建て
住宅
一般的には単独所有 個人が全体を所有 所有者の判断と負担で行う

◆分譲マンションの近所付き合い

分譲マンションは、賃貸と違い、永住意識が強い傾向にあります。また投資用マンションを除いて一般的には購入した人が居住する場合が多いため、長年にわたり同じ人々がそのマンションに住んでいます。そうすると必然的に出勤時や帰宅時に建物の出入り口や廊下などで出会う人たちは、だいたい同じ顔ぶれになります。階段やエレベーター、ゴミ置き場、集会室など居住者が共同で使う共用部分もあります。マンションは戸建住宅と違い、振動音の問題から上下階のお付き合いを無視できませんし、防犯面でも住民同士の付き合いの良し悪しが大きく影響するといわれています。