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  • 2013.04.01掲載

管理組合の役員ってなに? どう選ぶの?

明海大学不動産学部教授 齊藤広子

◆管理組合とは?

鈴木さんは、管理組合のことをちょっと勘違いしているようですね。それでは、管理組合とは何かを確認していきましょう。
マンションでは通常101号室、102号室をそれぞれの人が所有します。この101、102号室の所有者を、区分所有者といいます。各区分所有者が所有する住戸、例えば102号室、これを専有部分といい、各区分所有者が管理します。
みんなで使う廊下や階段、エレベーター、屋上、外壁などは、共用部分といい、区分所有者みんなで所有し、管理します。共用部分をみんなで管理するには、チームがいりますね。これが管理組合です。
 管理組合とは、区分所有関係にある建物の所有や管理の基本的なことを決めている区分所有法、この第3条に、「区分所有者が全員で建物ならびにその敷地および附属施設の管理を行うための団体を構成し」とあり、この「管理を行うための団体」のことになります。
「区分所有者全員で」とありますように、鈴木さんのように「入らない」ということはできません。
これは、マンションという不動産を買い、所有する人の責任でもあります。

◆管理組合の役員は?

マンションの管理を進めるうえで大事なことは区分所有者全員が参加する集会、これを総会と呼んでいますが、そこで決めます。
総会で決まったことを具体的に進めていくために、さらに詳しい方法を決める、総会で決めるための案をつくるのが、理事で構成される理事会の仕事になります。具体的には、①収支決算案や事業報告案、収支予算案や事業計画案づくり。②規約や使用細則の制定や変更・廃止の案づくり。③長期修繕計画の作成や変更の案づくり。④専有部分のリフォームの承認等を行います。
そのため区分所有者の中から数名の理事を選び、理事会を作り、1~2ヵ月に1回程度、話し合いをいたします。監事も選び、監査機関になります。理事と監事が役員です。役員は管理組合の舵を取る大切な役割なのです。

◆役員の選び方、任期

「役員をどのように選びなさい」とは、区分所有法では決まっていません。もっというと、区分所有法では役員を選びなさいとは決めていないのです。しかし、96%のマンションで役員を選んでいます。それは、現実には役員を選び、理事会をつくらないと管理組合の運営ができないからです。
では、現実にはどんなふうに役員を選んでいるのでしょうか。決め方は各マンションの規約で定めておくことになります。
理事は輪番で任期1年が多くなっています。しかし、最近では理事が1年で全員交代すると、管理組合、理事会の運営がしにくいので、組合運営の継続性を持たせるために任期を2年にし「半数ずつ交代にする」マンションが増えています。
また、区分所有者の中で住んでいる人だけが理事になっていると、借家の住戸が増えてきた、社宅が多い、空き家が多い場合に、役員の選出が困難になってきます。
一般的には、規約で理事の条件に、「現に居住する区分所有者」と規定しているところが多いのですが、その要件を例えば、「(マンションに住んでいない不在の者も含め)区分所有者」「区分所有者と同居する配偶者・子・親」などに資格を広げる、あるいは借家人等の占有者などに広げているケースもあります。