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  • 2013.04.01掲載

一昨年の震災以降、人と人とのつながりが見直されています。マンション居住者にとっても、管理組合を主体としたマンション内のコミュニティのみならず、地域との連携は重要な課題です。そこでこのシリーズでは、マンションの管理組合や自治会と周辺の地域住民が、協力して活動している様子をレポート。今回は、横浜市緑区の鴨居連合自治会の活動を、盛大に行われた節分祭の模様とともにご紹介します。

◆節分祭でこぼれる笑顔

JR横浜線「鴨居」駅から歩くこと10分、「杉山神社」と書かれた白い鳥居に続々と人が吸い込まれていきます。今日は2月3日の節分祭。階段を上って境内に入ると、子どもから大人まで、たくさんの人でごった返していました。しばらくすると、桟敷の上に袴姿の福男・福女たちが現れ、「福はぁ、内」の声が響いて一斉に豆がまかれます。頬を紅潮させながら、懸命に手を伸ばす人たち。皆とても楽しそうです。

今年で第8回を迎える鴨居杉山神社の節分祭は、毎年たくさんの地域の人々が参加する行事です。特に今年は日曜日とあって、会場は大盛況。豆をまくのは14時から約1時間おきに3回で、2回目には高齢者、3回目には子供席が用意されるのですが、それでも子どもたちは1回目から張り切って「くださーい」と叫んでいました。

鴨居の節分祭がこれほどの人気なのは、まかれている袋の中身に秘密があります。人の手からこぼれて地面に落ちた袋をよくよく見ると、お菓子の詰め合わせや紅白もち、なんと靴下まで入っているから驚きです。ほかにも福銭や花の種、風船など、実にバラエティー豊かなのです。

「豆をまくのは毎回10人、計30人ですが、その方たちから1人1万円を集め、そのうち運営費の10万円を引いた20万円で、もちやお菓子を買うんです。お菓子は地域のおやじの会とPTAのお母さんたちが袋につめてくれました。今朝は早くから総出で桟敷をつくって、今ここにいるスタッフも合わせて100人以上。大勢の方々の協力で成り立っているんですよ」と、鴨居連合自治会長の板垣憲明氏は話してくれました。

◆参加団体、イベントも多数

鴨居連合自治会は、緑区の中でも大変規模の大きな自治会です。会員数は約5000世帯、参加関連団体は45団体に上ります。その団体は消防団やPTAはもちろん、毎週鴨居駅を清掃している「鴨居駅周辺まちづくり研究会」鴨居小学校に通う子どものお父さんたちで結成された「鴨居おやじの会」など、多種多様な団体が参加しているのがわかります。イベントも盛りだくさんで、大人から子どもまで楽しめるイベントが毎月のように用意されています。活動が盛んなことから、他団体から自治会運営の相談を受けることもしばしばなのだとか。

自治会事務局長で節分祭の世話人でもある狩野陽二氏は、「こういう楽しいイベントはいいコミュニケーションの場になる。イベントへの参加がきっかけで、新たに自治会に加入してくれた人もいますよ」と言います。また、自治会ではどこも高齢化が問題となっていますが、「もちろん、こちらの自治会もほとんどが70歳以上です。でも、お父さんが立ち上げた『おやじの会』は30~50歳代。きっと彼らが今後自治会の中心メンバーになってくれると、頼りにしています」(狩野氏)。世代交代がうまく行っている好例だといえます。

◆自治会とマンション居住者

ところで、鴨居自治会の会員5000世帯中、約1200世帯はマンションの住人。しかし、マンション全体で一括して加入しているところもあれば、個別に加入しているところもあり、マンション世帯の自治会加入率は正確に把握しきれていないのが現状です。ただ、もちろん自治会役員の中にマンション居住者もたくさんいますし、自治会の役員が直接マンションの管理組合に話をしたことで、一括加入したというケースもあったそうです。

「みんな知らない人とはケンカするけど、顔見知りとはケンカをしないでしょ。自治会はそんな顔見知りを地域にたくさんつくる場。順番に回ってくる役員も2年の任期をイヤイヤやるのか、楽しんでやるのかで過ごす時間の質が全く違ってきます。どうせやるなら楽しくやって、たくさんの顔見知りをつくったほうが楽しいよ」と狩野氏は言います。

マンションの居住者には、人づきあいをわずらわしく感じる人が多いといわれます。たしかに、少し前まではそういう傾向があったかもしれません。しかし、東日本大震災という大きな災害を目の当たりにし、みんなで助け合うことの重要性を私たちは改めて思い知りました。最近では、マンションにおいても地域とのコミュニティの構築を模索する動きが各所で見られます。

また、高齢化の問題もあります。鴨居の自治会館では毎週日曜日「いきいきサロン鴨居」が開かれ、ミニコンサートなどが行われて、高齢者の「地域の居場所」となっているそうです。そういった場所で「顔見知り」をたくさんつくっておくことで、お互いに助け合うことができるでしょう。自治会活動などを通じて地域とつながることで、単に人と交流できるだけでなく、高齢者に潜むさまざまなリスクを回避できるのです。

小さな子どもにゴミの捨て方を注意する人、老若男女問わず交わされる挨拶、昔は当たり前だった地域の姿が、鴨居にはしっかりと根付いています。戸建て、マンションどちらに住んでいても、地域の活動に積極的に参加することが、地域とつながる第一歩だと言えそうです。

◆鴨居地区イベントカレンダー

マンション居住者たちと、地域住民たちとのコミュニケーションの場となるイベントが盛りだくさんです。

1月 杉山神社初詣
新年悪魔払い
どんど焼き
2月 杉山神社節分祭
ソフトバレーボール大会
5月 町内一斉清掃
6月 子どもレクリエーション大会
7月 鴨居納涼盆踊り大会
8月 鴨居わくわくキャンプ
9月 鴨居敬老慰安会
10月 鴨居大運動会
鶴見川クリーンアップ
体力測定
11月 鴨居福祉まつり
12月 ふれあい餅つきフェスタ