トップページ > 連載 > マンション生活はじめの一歩 > バルコニーと専用庭の使い方~共用部分のルール~
  • 連載
  • マンション生活はじめの一歩
  • 2015.01.05掲載

記事一覧を見る

バルコニーと専用庭の使い方~共用部分のルール~

◆共用部分の使い方&素朴な疑問

Q1
専用庭がある1階に居住する予定です。専用庭があるため、管理費が上階より高めに設定されています。しかし上階の人はエレベーターを使うのにその分、管理費が高いわけではなく、納得できません。

A1
管理費は原則として専有部分の床面積に応じて決められます。エレベーターは1階の居住者も含めた全体の共有の設備だと認められており、管理組合全体の財産として管理すべき施設であり、使用するかしないかは関係ありません。専用庭は前述のように、利用する人がその部分の居住者に限定されている「専用使用部分」となるため、使用者に別途使用料を課すことも認められています。

Q2
掲示板に自らが主宰しているサークル活動の宣伝を張りたいのですが、自由に使ってもいいのでしょうか?

A2
掲示板は共用部分に設置され、管理組合が責任をもって管理するものです。本来、管理組合が使用する権利があるため、区分所有者などが勝手に使用することはできません。掲示物で問題になるのは一般的に、掲示板を全面的に占拠するような大きなものや他人を誹謗中傷するもの、公序良俗に反するもの、広告・営業に類するものなどです。また区分所有者や居住者が使用する場合は、管理規約や使用細則に使用方法を記載しているマンションもあります。その場合は管理組合や理事会の承諾が必要になり、許可なく掲示した場合は罰則を定めていることもあります。

Q3
バルコニーは共用部分なので、隣戸との境界の隔て板の修理は管理組合が負担してくれるのでしょうか?

A3
確かに隔て板は、一般的には「マンション全体の共有物」と考えられており、破損の原因が老朽化した場合の修理費は、管理組合が徴収している管理費などから支出することになります。しかし居住者の使い方に問題があって破損した場合や故意で破損した場合は、破損した者が負担することになります。ただし、強盗の侵入や火事などで隔て板を破壊し、隣家へ避難した場合はこの限りではありません。

Q4
以前住んでいた賃貸マンションでは、大家さんに頼んで電気容量を増やしてもらいました。分譲マンションではどのような対応になりますか?

A4
電気容量の増設については、許容範囲内であれば初期設定から上げることもできます。しかしそれ以上の増設であれば、希望者が増えた場合のことを考え、マンション全体の電気容量がいっぱいになる前にマンション全体の電気容量の増設工事を行うことになります。その場合、管理組合で総会決議が必要になり、必要数の決議が得られた場合、マンション全体の改良工事後、個別の容量を増やすことになります。まずは管理組合に相談すると良いでしょう。