調査結果｜一般社団法人マンション管理業協会

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[調査・研究] 調査結果
平成27年マンション管理受託動向調査結果概要

平成27年マンション管理受託動向調査結果概要

　標記調査は、マンション（主たる用途を住居とする区分所有建物）ストックに占める当協会会員の管理受託状況を把握するため毎年当協会が実施しているものですが、このたび平成27年の調査結果がまとまりました。

調査結果概要

３７２社で１０９，５９９棟・５，６４７，２８１戸を受託
首都圏の受託戸数３００万戸を突破、全国の受託総戸数の５３.７％
１組合あたりの平均戸数、単棟あたりの平均戸数、ともに微増
受託戸数３,０００戸未満が１９３社、１０,０００戸以上が８８社
受託戸数が増加した会員は１７１社、減少した会員は１０７社
既存物件受託経緯、事業譲渡・合併による受託が微増
戸数比で単棟型が８３.２％、棟数比で５０戸未満の管理組合が５２.５％
超高層マンション※は、首都圏と近畿地区に集中、約９割
１５８社が１３５,２０７戸を今年度新規受託予定
※高さが６０ｍを超えるマンションまたは２０階建て以上のマンション

なお、調査結果報告書は1冊1,500円（税込）で協会にて頒布しております。
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１．３７２社で１０９，５９９棟・５，６４７，２８１戸を受託

　平成２７年４月１日時点における当協会会員が受託しているマンションは、９１，３５６組合・１０９，５９９棟・５，６４７，２８１戸であった。今回、調査を依頼した会員社は前年より９社少ない３７３社となっており、このうちの９９．７％に相当する３７２社の会員の受託実績を集計した。

　前年と比較すると、組合数で１，９６６組合（＋２．２％）、棟数で２，３１０棟（＋２．２％）・戸数で１４１，７３２戸（＋２．６％）の増加となった。受託物件のうち都市型物件は９０，７４３組合・１０８，７８６棟・５，５７８，１４１戸で、前年に比べ１，９６1組合（＋２．２％）・２，２９１棟（＋２．２％）・１４０，３４７戸（＋２．６％）の増加となった。また、リゾート型物件は６１３組合・８１３棟・６９，１４０戸で、前年に比べ５組合（＋０．８％）・１９棟（＋２．４％）・１，３８５戸（＋２．０％）の増加となった。

＜受託実績＞

			平成27年4月	平成26年4月	前年比	増減率
組合数 (単位：組合)	全　体		91,356	89,390	1,966	2.2%
		都市型物件	90,743	88,782	1,961	2.2%
		リゾート型物件	613	608	5	0.8%

			平成27年4月	平成26年4月	前年比	増減率
棟　数 (単位：棟)	全　体		109,599	107,289	2,310	2.2%
		都市型物件	108,786	106,495	2,291	2.2%
		リゾート型物件	813	794	19	2.4%

			平成27年4月	平成26年4月	前年比	増減率
戸　数 (単位：戸)	全　体		5,647,281	5,505,549	141,732	2.6%
		都市型物件	5,578,141	5,437,794	140,347	2.6%
		リゾート型物件	69,140	67,755	1,385	2.0%

２．首都圏の受託戸数、３００万戸を突破、全国の受託総戸数の５３.７％

　地区別の受託状況をみると、全地区で組合数・棟数・戸数、いずれも伸びを示した。

　マンションが集中している首都圏の受託状況は、６０，４１１棟（前年比＋２．０％）・３，０２９，８００戸（同＋２．５％）と３００万戸を突破し、全国の受託総戸数の５３．７％を占めている。次に戸数が多い近畿地区の受託状況は、２０，７４２棟（前年比＋２．５％）・１，２６１，４９５戸（同＋２．９％）と、全国の受託総戸数の２２．３％となっている。首都圏と近畿地区の合計受託戸数の構成比は、全国の受託総戸数の７６．０％で、前年の割合（７６．０％）と同じであった。

＜地区別受託状況＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※ 首都圏とは東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県をいう。

	平成27年4月 (372社実績)		平成26年4月 (380社実績)		前年比
	棟数	戸数	棟数	戸数	棟数	増減率	戸数	増減率
北海道	3,508	174,315	3,428	171,099	80	2.3%	3,216	1.9%
東　北	1,962	109,896	1,915	108,629	47	2.5%	1,267	1.2%
関　東	61,465	3,101,703	60,262	3,025,977	1,203	2.0%	75,726	2.5%
首都圏	60,411	3,029,800	59,226	2,955,458	1,185	2.0%	74,342	2.5%
信　越	623	45,790	600	44,559	23	3.8%	1,231	2.8%
北　陸	435	21,153	424	20,516	11	2.6%	637	3.1%
東　海	8,677	355,804	8,483	347,764	194	2.3%	8,040	2.3%
近　畿	20,742	1,261,495	20,243	1,226,437	499	2.5%	35,058	2.9%
中　国	3,004	143,832	2,918	140,379	86	2.9%	3,453	2.5%
四　国	1,016	53,862	981	51,976	35	3.6%	1,886	3.6%
九州・沖縄	8,167	379,431	8,035	368,213	132	1.6%	11,218	3.0%
全　体	109,599	5,647,281	107,289	5,505,549	2,310	2.2%	141,732	2.6%

＜地区別受託戸数・構成比＞

	平成27年4月 (372社実績)		平成26年4月 (380社実績)
	戸数	構成比	戸数	構成比
北海道	174,315	3.1%	171,099	3.1%
東　北	109,896	1.9%	108,629	2.0%
関　東	3,101,703	54.9%	3,025,977	55.0%
首都圏	3,029,800	53.7%	2,955,458	53.7%
信　越	45,790	0.8%	44,559	0.8%
北　陸	21,153	0.4%	20,516	0.4%
東　海	355,804	6.3%	347,764	6.3%
近　畿	1,261,495	22.3%	1,226,437	22.3%
中　国	143,832	2.5%	140,379	2.5%
四　国	53,862	1.0%	51,976	0.9%
九州・沖縄	379,431	6.7%	368,213	6.7%
全　体	5,647,281	100.0%	5,505,549	100.0%

３．１組合あたりの平均戸数、単棟あたりの平均戸数、ともに微増

　管理組合の規模をみると、１組合あたりの平均棟数は１．２０棟（前年１．２０棟）、１組合あたりの平均戸数は６１．８２戸（前年６１．５９戸）、単棟あたりの平均戸数は５１．５３戸（前年５１．３２戸）となっている。

　また、平成２６年より調査を開始した超高層マンションの１組合あたりの平均戸数は２８３．５９戸（前年２８３．９０戸）、単棟あたりの平均戸数は２３１．９５戸（前年２３５．２０戸）であった。

＜管理組合規模＞

	１組合あたりの平均棟数		１組合あたりの平均戸数		単棟あたりの平均戸数
	平成27年	平成26年	平成27年	平成26年	平成27年	平成26年
北海道	1.11	1.10	55.06	55.10	49.69	49.91
東　北	1.04	1.03	58.39	58.47	56.01	56.73
関　東	1.24	1.24	62.46	62.21	50.46	50.21
首都圏	1.24	1.24	62.12	61.87	50.15	49.90
信　越	1.15	1.14	84.33	84.71	73.50	74.27
北　陸	1.01	1.01	49.31	49.08	48.63	48.39
東　海	1.12	1.12	45.92	45.78	41.01	41.00
近　畿	1.27	1.27	76.98	76.85	60.82	60.59
中　国	1.03	1.03	49.55	49.60	47.88	48.11
四　国	1.00	1.00	53.12	53.09	53.01	52.98
九州・沖縄	1.07	1.07	49.79	49.23	46.46	45.83
全　体	1.20	1.20	61.82	61.59	51.53	51.32
都市型物件	1.20	1.20	61.47	61.25	51.28	51.06
リゾート型物件	1.33	1.31	112.79	111.44	85.04	85.33
超高層マンション	1.22	1.21	283.59	283.90	231.95	235.20

４．受託戸数３，０００戸未満が１９３社　１０，０００戸以上が８８社

　受託戸数規模別にみると、最も多いのが受託戸数３，０００戸未満の会員で、会員社の５１．７％に相当する１９３社（前年２０１社）であった。一方、１０，０００戸以上を受託している会員は２３．６％（前年２２．５％）に相当する８８社（前年８６社）であった。また、会員１社での最多受託戸数は４２４，７８７戸であった。

＜受託規模別会員数＞

（単位：社）
調査年	平成27年(会員373社)			平成26年(会員382社)
調査年	会員数	構成比		会員数	構成比
3,000戸未満	193	51.7％	76.1％	201	52.6％	77.0％
5,000戸未満	37	9.9％		40	10.5％
10,000戸未満	54	14.5％		53	13.9％
30,000戸未満	51	13.7％	23.6％	49	12.8％	22.5％
30,000戸以上	37	9.9％	23.6％	37	9.7％	22.5％
回答なし	1	0.3％	0.3％	2	0.5％	0.5％

５．受託戸数が増加した会員は１７１社　減少した会員は１０７社

　今回の調査で受託実績が「前年よりも増加した」と回答した会員は１７１社（前年１８８社）で、前年より１７社減少した。また、「前年よりも減少した」と回答した会員は１０７社（前年１０２社）で、前年より５社増加している。

＜受託戸数増減状況＞

（単位：社）
受託戸数	増加		減少		増減なし		比較なし
受託戸数	平成 27年	平成 26年	平成 27年	平成 26年	平成 27年	平成 26年	平成 27年	平成 26年
3,000戸未満	47	56	59	58	84	76	3	11
5,000戸未満	23	28	11	9	3	2		1
10,000戸未満	32	37	19	16	1		2
30,000戸未満	36	33	14	16	1
30,000戸以上	33	34	4	3
合計	171	188	107	102	89	78	5	12

※「比較なし」には新規に入会した会員と前年回答がない会社を含む。

６．既存物件受託経緯、事業譲渡･合併による受託が微増

　会員が受託しているマンションの受託経緯を新築物件（建物竣工から１年以内）と既存物件（建物竣工後１年超）に区分すると、新築物件が棟数比で７０．８％（前年７１．８％）、既存物件が同じく２９．２％（前年２８．２％）となっている。既存物件受託における受託経緯の内訳は、棟数比で「他社管理物件からの受託」が５５．７％（前年５６．７％）、「自主管理物件からの受託」が１１．４％（前年１１．８％）、「事業譲渡・合併による受託」が１５．８％（前年１５．０％）となっている。

　受託先別では、棟数比で「系列企業から受託」が４８．６％（前年４８．６％）、「非系列企業から受託」が４９．９％（前年５０．０％）、「自社分譲」が１．５％（前年１．４％）となっている。

＜受託経緯別＞

受託経緯		平成27年		平成26年
受託経緯		棟数比	戸数比	棟数比	戸数比
新築物件受託		70.8％	71.4％	71.8％	72.2％
既存物件受託		29.2％	28.6％	28.2％	27.8％
	他社管理物件	(55.7％)	(57.6％)	(56.7％)	(58.9％)
	自主管理物件	(11.4％)	(10.6％)	(11.8％)	(10.9％)
	事業譲渡・合併	(15.8％)	(15.5％)	(15.0％)	(14.4％)
	不明・未回答	(17.1％)	(16.3％)	(16.4％)	(15.8％)

注1　既存物件受託の内訳の棟数比(％)・戸数比(％)は、既存物件受託合計を分母とした割合。

＜受託先別＞

受託先	平成27年		平成26年
受託先	棟数比	戸数比	棟数比	戸数比
系列企業物件	48.6％	50.8％	48.6％	51.1％
非系列企業物件	49.9％	47.7％	50.0％	47.5％
自社分譲物件	1.5％	1.5％	1.4％	1.4％

７．戸数比で単棟型が８３.２％、棟数比で５０戸未満の管理組合が５２.５％

　会員が受託しているマンションを建物の形態別にみると、単棟型物件が戸数比で全体の８３．２％（前年８３．３％）を占めており、同一敷地に建物が２棟以上存する団地型物件は戸数比で１６．８％（前年１６．７％）であった。建物の用途別では、住居専用型物件が棟数比で全体の８７．４％（前年８７．３％）、複合用途型物件は１２．６％（前年１２．７％）であった。管理組合の規模別では、１管理組合における総戸数が５０戸未満である物件が、棟数比で全体の５２．５％（前年５２．５％）となっている。

＜受託管理物件の形態･用途･規模＞

建物形態・建物用途・管理組合の規模		平成27年		平成26年
建物形態・建物用途・管理組合の規模		棟数比	戸数比	棟数比	戸数比
建物形態	単棟型	80.4％	83.2％	80.5％	83.3％
建物形態	団地型	19.6％	16.8％	19.5％	16.7％
建物用途	住居専用型	87.4％	83.8％	87.3％	83.8％
建物用途	複合用途型	12.6％	16.2％	12.7％	16.2％
管理組合の規模	50戸未満	52.5％	29.8％	52.5％	29.7％
	100戸未満	23.3％	28.9％	23.4％	28.6％
	200戸未満	10.7％	18.6％	10.6％	18.6％
	200戸以上	13.6％	22.7％	13.5％	23.1％

８．超高層マンション※は、首都圏と近畿地区に集中、約９割

　超高層マンションの受託実績は、１，００６組合・１，２３０棟・２８５，２９４戸であった。特に首都圏と近畿地区に集中しており、首都圏・近畿地区の合計受託戸数は２５６，４７９戸と、全国の超高層マンション受託総戸数の８９．９％を占めている。

＜地区別超高層マンション受託状況＞　　※ 高さが６０ｍを超えるマンション又は２０階建て以上のマンション

	平成27年4月				平成26年4月
	組合数	棟数	戸数	構成比	組合数	棟数	戸数	構成比
北海道	21	20	2,991	1.0％	19	18	2,799	1.1％
東　北	34	37	6,392	2.2％	34	35	5,898	2.0％
関　東	593	713	189,792	66.5％	556	666	178,786	67.6％
首都圏	578	695	186,603	65.4％	542	649	175,765	66.4％
信　越	6	7	1,841	0.6％	6	7	1,841	0.7％
北　陸	1	1	270	0.1％	1	1	270	0.1％
東　海	45	47	7,298	2.6％	42	51	7,293	2.8％
近　畿	266	359	69,876	24.5％	241	305	61,720	23.3％
中　国	13	16	2,033	0.7％	14	18	2,479	0.9％
四　国	2	3	413	0.1％	2	3	413	0.2％
九州・沖縄	25	27	4,388	1.5％	17	21	3,100	1.2％
全　体	1,006	1,230	285,294	100.0％	932	1,125	264,599	100.0％

９．１５８社が１３５，２０７戸を今年度新規受託予定

　今回の調査によると、平成２７年度中に新たに管理受託を予定していると回答した会員は１５８社で昨年より２社増加しているが、その受託予定物件は、１，９１７棟・１３５，２０７戸で、前年の受託予定物件と比較すると、３０１棟・１５，４１７戸減少している。

＜新規受託予定棟数・戸数＞

	平成27年		平成26年
	棟数	戸数	棟数	戸数
北海道	95	5,200	82	4,196
東　北	31	2,051	25	1,570
関　東	820	63,157	1,247	87,159
信　越	9	619	10	689
北　陸	5	318	10	611
東　海	132	7,343	106	5,544
近　畿	406	33,943	431	35,033
中　国	74	3,957	120	5,498
四　国	55	2,794	29	1,410
九州・沖縄	290	15,825	158	8,914
合計	1,917	135,207	2,218	150,624